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【千里丘の歯科】歯がしみる原因はむし歯だけじゃない?食いしばりによる知覚過敏とは

「冷たい水を飲むと歯がキーンとしみる」「歯磨きをすると部分的に痛みを感じる」といった症状はありませんか。
歯がしみると、「むし歯かもしれない」と心配される方が多いでしょう。

 

けれども、歯がしみる原因はむし歯だけではありません。
なかでも、無意識のうちに行っている食いしばりや歯ぎしりによって歯に強い負担がかかり、知覚過敏を引き起こしているケースもあります。

 

知覚過敏をそのままにしていると、症状が悪化するだけでなく、歯の破折や顎関節への負担など、さまざまなトラブルにつながることがあるのです。
ここでは、知覚過敏が起こる仕組みや食いしばりとの関係、治療法や予防法についてお話しします。

 

 

野呂 端良 院長
野呂 端良 院長

野呂 端良 院長

2009年 朝日大学歯学部卒業
京都府立医科大学附属病院にて研修
2012年 朝日大学インプラント科 在籍中
2014年 日本顎咬合学会 認定医取得
2015年 歯科医師臨床研修指導医(厚生労働省指定)
2018年 坂根歯科診療所勤務(坂根清文先生に師事)
2019年 坂根歯科診療所 院長就任
2020年 日本口腔インプラント学会専門医取得
2023年 りょうデンタルクリニック開院



医院名:りょうデンタルクリニック
所在地: 〒566-0001
大阪府摂津市千里丘1丁目4−17

 

 

歯がしみる原因はむし歯だけではありません

冷たいものを食べたり飲んだりしたときなどに、歯がキーンとしたり、ズキーンとしたりすることがあります。

 

知覚過敏とはどのような症状?

知覚過敏とは、冷たい飲食物や歯ブラシの刺激、風が当たったときなどに、一時的な痛みやしみるといった症状が生じる状態です。
正式には「象牙質知覚過敏症」と呼ばれ、歯の内部にある象牙質が露出することで起こります。

 

私たちの歯は、エナメル質に覆われています。
エナメル質は削っても痛みを感じることはありません。
けれども、エナメル質の内部にある象牙質に刺激が加わると、その刺激が象牙質の先にある神経に伝達されて痛みを感じるようになります。
象牙質には無数の細い管があり、その奥で神経とつながっています。
冷たいものや熱いものなどの刺激が加わると、この管を通じて神経に刺激が伝わり、「しみる」「痛い」と感じるのです。

 

極端に冷たいものを口にすることで、温度変化が象牙質への刺激となり、歯が痛みを感じることもあります。
また、さまざまな理由で象牙質が露出すると、刺激が神経に伝達されやすくなり、知覚過敏が生じるようになるのです。

 

症状は一時的なもので、数秒程度で治まることが多いものの、くり返し起こるため日常生活に支障を感じる場合もあります。
また、知覚過敏が続くことで十分に歯磨きができなくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まる場合もあります。

 

むし歯による痛みとの違い

知覚過敏とむし歯は症状が似ているため、区別が難しいことがあります。
知覚過敏の場合は刺激が加わったときだけ一時的に痛みが生じ、刺激がなくなると症状が治まるケースがほとんどです。

 

一方で、むし歯は進行すると何もしなくても痛みが出たり、ズキズキとした痛みが続いたりすることがあります。
ただし、初期の段階では、痛みを感じることがほとんどないため、むし歯に気づかない方も少なくありません。
一時的な痛みであっても、ご自身で判断するのではなく、歯科医院で診断を受けましょう。

 

食いしばりが原因で歯がしみることもある

知覚過敏は、歯の表面を覆うエナメル質が傷ついたり、歯ぐきが下がって歯の根元が露出したりすることで起こります。

 

おもな原因は、

・歯周病や加齢などによる歯ぐきの退縮
・歯にヒビが入る、または欠けるなどの破折
・歯ぎしりや強いブラッシングによる歯の摩耗
・酸性の飲食物によって歯が溶ける酸蝕症
・むし歯治療後に起こる一時的な知覚過敏
・ホワイトニング後にみられる知覚過敏

などです。

 

ほかにも、食いしばりが原因となっている可能性があります。

 

 

なぜ食いしばりで知覚過敏になるの?

仕事中や家事中、運転中などに無意識に歯を食いしばっている方は少なくありません。
また、睡眠中の歯ぎしりと同じように、食いしばりも自覚しにくいため、気づかないうちに歯へ大きな負担を与えている場合があります。
こうした過度な力が歯や歯周組織にダメージを与え、知覚過敏を引き起こすことがあります。

 

歯に強い力がかかり続けるから

安静にしているときには、上下の歯の間にはすき間があいていて、1日のうち食事や会話などで上下の歯が接触する時間は17.5分程度という調査結果があります。
食いしばりによって歯と歯が接する時間が長くなると、その分、歯へ負担をかけることになるのです。

 


参考:J-STAGE_日本医師病学会会誌第66巻(2024年)第2号「習慣性咀嚼側に生じる咬合性ストレスの影響」より >

 

また、歯ぎしりや食いしばりでは強い力が特定の部位に加わることがあります。
歯ぎしりや食いしばりが習慣になっていると、歯や歯を支える組織に負担がかかり、歯の摩耗や歯ぐきの後退を引き起こす可能性があるのです。

 

歯の表面に細かな亀裂が入るから

強い力が繰り返しかかることで、歯の表面のエナメル質に細かな亀裂が生じることがあります。
エナメル質は人間の身体の中で最も硬い組織ですが、過剰な負荷が続けば傷つくことがあります。
エナメル質に亀裂が入ると内部の象牙質へ刺激が伝わりやすくなり、しみる症状が起こりやすくなるのです。

 

歯ぐきが下がって歯の根元が露出するから

食いしばりによる力は、歯ぐきや歯を支えている骨(歯槽骨)にも影響を与えます。
過度な負担が続くことで歯ぐきが下がり、通常は歯ぐきに覆われている歯の根元が露出することがあります。
歯の根元はエナメル質で覆われていないため、刺激を受けやすい状態です。
そのため、根元が露出すると、冷たいものや歯ブラシの刺激で強くしみるようになります。

 

 

このような症状は食いしばりのサインかもしれません

次のような症状がある方は、食いしばりをしている可能性があります。

 

・朝起きたときに顎が疲れている

朝起きたときに顎のだるさや筋肉の疲労感がある場合は、睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。

 

・歯がすり減っている・欠けている

歯の先端が平らになっていたり、小さく欠けたりしている場合は強い力が繰り返しかかっている可能性があります。

 

・肩こりや頭痛がある

食いしばりをしていると、顎だけでなく首や肩の筋肉にも負担がかかります。
その結果、慢性的な肩こりや頭痛の原因となることもあります。

 

・頬の内側に歯型がついている

頬の内側に歯型がついている場合、無意識に強く噛みしめている可能性があります。

 

・詰め物や被せ物がよく外れる

詰め物や被せ物が繰り返し外れたり割れたりする場合も、過剰な力がかかっていることがあります。

 

 

食いしばりによる知覚過敏の治療法と予防法

食いしばりが原因で知覚過敏の症状が出ている場合は、次のような治療をご提案します。

 

マウスピース治療

睡眠中の歯ぎしりや食いしばりがある場合、ナイトガードと呼ばれるマウスピースの使用をご提案します。
マウスピースを装着することで、歯同士が直接接触するのを防ぎ、歯や顎にかかる負担を軽減する効果が期待できます。
さらに、歯のすり減りやヒビ、欠けなどの予防につながるだけでなく、詰め物や被せ物が壊れたり外れたりするリスクを抑えることも可能です。

 

かみ合わせ治療

かみ合わせのバランスが悪い場合は、かみ合わせを調整することで歯にかかる負担を軽減できることがあります。
特定の歯だけに力が集中している状態が続くと、その部分の歯がすり減ったり、歯ぐきが下がったりして知覚過敏を引き起こすことがあります。

 

また、歯のヒビや破折の原因となることも少なくありません。
歯にかかるバランスを整えるために、かみ合わせの状態を確認し、必要に応じて歯並びや詰め物や被せ物の高さを調整します。

 

生活習慣や歯磨きの見直し

日中の食いしばりは、意識することで改善できる場合があります。
本来、上下の歯は食事や会話をしているとき以外は接触していないのが正常な状態です。

 

けれども、仕事や勉強に集中しているときやスマートフォンを見ているとき、車の運転中などに無意識に歯を噛みしめている方は少なくありません。
「歯が接触していることに気付いたら歯を離す」ことを意識しましょう。
また、ストレスが食いしばりの原因になることもあるため、適度な運動や十分な睡眠を心がけ、生活習慣を整えることも大切です。

 

さらに、硬い歯ブラシを使用したり強い力で磨いたりすると、歯や歯ぐきに負担がかかり、知覚過敏が悪化することがあります。
適切な方法で歯を磨けているかどうかを、歯科医院で定期的にチェックを受けるのがおすすめです。

 

ボツリヌス治療

食いしばりの症状が強い場合には、咬筋へボツリヌス製剤を注射する治療を提案することがあります。
ボツリヌス製剤の注射は、筋肉の緊張を和らげる目的で行われることがあり、症状や状態によっては歯や顎への負担の軽減が期待できる場合があります。

 

ただし、ボツリヌス治療は症状を緩和する目的で行うもので、食いしばりの原因そのものを解消する治療ではありません。
効果は永遠に続くものではなく、徐々に薄れていくため、継続的な治療が必要となります。
また、個人差はありますが、注射部位に腫れや内出血、違和感が生じたりすることもあります。
さらに、妊娠中・授乳中の方や、持病がある方などは治療を受けられない場合もあるため、症状やお口の状態を十分に確認した上で、歯科医師と相談して治療を検討することが大切です。

 

 

歯のしみる症状が続く場合は歯科医院へ相談しましょう

歯がしみる症状の原因はさまざまで、知覚過敏だけでなく、むし歯や歯周病、歯の亀裂などがかくれていることがあります。
そのままにしていると、歯の破折や歯周病の悪化、顎関節症などにつながる可能性があります。

 

歯のしみる症状が続く場合は自己判断せず、歯科医院で原因を調べることが大切です。
原因を特定し適切な治療と予防を行うことで、知覚過敏の改善だけでなく、将来のお口の健康を守ることにもつながります。

 


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